MY BEST THANKS

ミニアルバム『MY BEST THANKS』

『MY BEST THANKS』は、日本の歌手中森明菜が1985年の12月21日にリリースしたミニアルバムで、彼女にとって3枚目となるLP限定の作品です。このアルバムは、ワーナー・パイオニアから発売され、レコード番号はL-4101です。

背景と特徴

このミニアルバムは、過去の作品『Seventeen』(1982年)や『SILENT LOVE』(1984年)に続くもので、レコードの帯には「明菜だからグラフィカル!!」というキャッチフレーズが記載されています。また、LP盤の裏面はグラフィカル・ディスク仕様で、視覚的にも楽しめる作りとなっています。さらに、8ページのフルカラー・ブックレットが同梱されており、ファンにとって魅力の一つです。

収録楽曲は、全3曲で構成されています。7枚目のスタジオアルバム『BITTER AND SWEET』からの「予感」を含むほか、新曲として「ありふれた風景」と「Don't Tell Me This is Love」が収録されています。「予感」については、アルバムバージョンと時間が異なるほか、ミックスやマスタリングの違いにより音質にも特色があります。

特に注目すべきは、「予感」の後半部分や「Don't Tell Me This is Love」の冒頭で、「SAND BEIGE -砂漠へ-」に収録されている「椿姫ジュリアーナ」の一部がサンプリングされています。アナログ盤ではリード・インの部分が長く設定されており、「Don't Tell Me This is Love」もアルバムの中で特別な存在として位置づけられています。このように、サンプル盤の時間表示も異なる点が興味深いです。

この作品はLP限定でリリースされた後、1988年12月21日に初めてCDとして再発売されています。

チャート成績

本作は、オリコンの週間LPチャートにおいて1985年12月30日に初めて登場し、最高で1位を獲得しました。1986年の1月20日までその座をキープし、1月13日の週には合算で4週連続の首位を記録しています。総じて、16週間でランクインした実績も持っています。

収録曲

1. ありふれた風景
2. 予感
3. Don't Tell Me This is Love

クレジット

撮影は清水伸充が担当しており、視覚的な側面も楽しめるよう工夫がなされています。

セルフカバー

本アルバムの1曲目「ありふれた風景」については、作詞と作曲を担当したシンガーソングライターの小坂明子が、2013年に発売したセルフ・カバーアルバム『懐想 linked to 40yrs.』でこの曲を再録しています。このアルバムは、小坂のデビュー40周年を記念したもので、ファンにとっても特別な一枚となりました。

このように、『MY BEST THANKS』はただの音楽作品に留まらず、ビジュアルアートや音質においても新しい試みを示したアルバムとして、今なお多くのファンに愛されています。

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